分科会 – 川柳塾

働く女性が日常の中で出会ったヒト・モノ・コト・オモイを現代川柳で表現し、互いに発表する、それが分科会「女を生きる17文字~川柳塾~」です。

現代川柳は、風景を描く俳句や時事ネタを詠む時事川柳と違い、「自分を詠む川柳」。詠むのは自分自身であり、自分の心の内を描き、揺れ動く心理状態を17文字で表現するものです。紙と鉛筆があればどこでも詠め、今の自分を表現することができます。

塾生たちの教科書『だれでも楽しく詠める川柳入門 上達のコツ50』杉山昌善監修

活動は句会という形で行い、年に2回、春と秋に集まります。事前に、お題のある「兼題」と自由に詠む「雑詠」が宿題として出され、4〜6句を締め切り日までに投句します。締め切りギリギリまで、指を折りおり句を吟味することが楽しい時間です。

句会当日は、人が「詠んだ」句を「読む」ことも学びになります。その人の想いや状況を想像しながら、句に対する感想を述べ合います。自分の句を、まったく違う視点で感じてくれていたり、自分の本当の想いを気付かせてもらったりと、発表するからこその刺激がこれまた楽しい時間。

醍醐味は、川柳作家の田村ひろ子さん(よこの会会員)からコメントや指摘をもらえることです。川柳には答えがないので答え合わせではありませんが、プロの目でほんの一文字詠み変えるだけで、その句がぴったりとその人の想いに沿う瞬間があり、塾生一同が、ほーっと目を輝かせるのです。

最後に、その場で句を詠む「席題」が出されます。「5分で一句詠んで!」と田村さんに急かされながら、鉛筆を握りしめ17文字をひねり出すのです。無理ムリ無理~と言いながらも、何とか形になるから不思議。その力作が写真です。細長い句箋に書かれた文字がちょっと乱れているでしょうか。田村さんの満点マークも入ります。

句会の後は希望者でランチを囲みます。いつかは自分たちの句集を出したいねなどと、だいそれた夢を語り合いながら、次はどんな想いを句にしようかなと、題材探しに入っている自分に出会います。

川柳を詠むということは、自分を見つめ、自分を受け入れ、自分を愛おしむこと。日常の忙しさやしんどさに、自分を見失ってしまいそうになったときに、句を詠むことで心が軽くなります。それを仲間で分かち合う、そんな集まりが川柳塾です。

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