Vol.3

「働く女性は楽しむことに貪欲か?」

Vol.3 

第3号 2007-12-14

働く女性が、何をどう楽しむのかというトピックもいよいよ最終回です。
今回は、年齢や社会人歴などによって、「楽しみ」の内容や楽しみ方が変わってきたと思うか、また「楽しみ」が何らかの形で仕事に生きているか,と問いかけて意見を出し合いました。

「楽しみ」の内容や楽しみ方が変わったと言う人たちは、変わった要因として、年齢、生活環境、価値観を挙げています。

例えば、花を育てることが楽しみだという、あつべえさんは昔と今を比べたときの変化をこう語っています。

「昔は花を買ってもすぐに枯らしていた。その瞬間だけに満足していた。今は『いとおしい』という感情が出ている。『長い目で見る』ことが社会生活で養われたのかもしれない。年齢を重ねたせいとも思う。ただ、お金はかけないで楽しむスタンスは昔から変わらない」
(あつべえ・42歳・会社員)


ほかにも、年齢による楽しみの変化があったとする声があります。

「若いときは飲んで酔っ払うことが面白かったが今はそれはありません。ほどほどにして落ち着いて飲み、話すことを楽しんでいます」
(こりん・52歳・会社役員)


「形のないもの(サービス)にお金をかけるようになったと思います。若い頃との一番の違い。楽しみというより癒しを求めているから。それだけ疲れているのかもしれません」
(ブラック・45歳・役員秘書)


「若い頃は、テニスやスキーなどのスポーツが楽しかったが、年齢があがるにつれ、仏教や歴史など文化的なものに興味が移ってきたように思う。テニスやスキーは仲間(集団)でやるのが楽しいものだが、仲間が家庭をもったり、転勤したりしてそれができなくなってきたので、1人でも場所が変わっても楽しめるものに対象が変化してきた」
(かがみ・41歳・会社員)


「20代前半・学生の頃の友人達との食事会や飲み会が楽しみだった
20代後半・なにを楽しみにしていたんだっけ?(仕事が忙しく&充実していた)
30代前半・仕事が落ち着いてきて、週末の旅行や食事会が楽しみだった
30代後半・自己実現のための自分磨き&人とのつきあいそのものが楽しい」
(fmisa・39歳・会社員)


「社会人歴が長くなったことで、影響を及ぼせる規模が飛躍的に大きくなったし、同世代の友人たちも、同様に影響力が大きい人が増えています。その相乗効果で楽しみの質が変わったように思います」
(くろ・45歳・企業のダイバーシティ推進)


生活環境の変化とともに、時間や費用などの制限を受けながら、楽しみが変化してきたメンバーもいます。

「普段はちょっとした楽しみを見つけつつ、時にど~んとお金も時間も楽しみに使うようになったように思います。仕事が繁忙だったり不規則だったり、時間がなかなかとれないので、この形に落ち着いてきたのかなと思います」
(ショコラ・35歳・団体職員)


「自分の生活や仕事環境に無理のない範囲で楽しみとなるものを変えている。独身の頃はダイビングも楽しみの一つだったが、子どもがいるので今は無理。今の楽しみである琉球舞踊は、子どもと一緒に何か楽しみを持ちたかったというのと、教室に通える年頃になったので今年4月に始めた」
(みなみ・29歳・会社員)


「若いときは、自分ひとり生活する費用だけでアププだったが、年齢とともに少し費用をかけても『これはしたい!』と欲が出てきた。何かを深めていかないと、社会人として幅がでないからと悟った。また、職場に限定しない人づくり(ネットワーク)を自然と得られることの喜び」
(ナナぽん・42歳・事務職)


価値観や人生観が変わったことを経て、自分なりの楽しみや楽しみ方にたどりついているメンバーにはどんな変化があったのでしょうか。

「古典に対する興味や関心は、若いときから少しはあったとは思いますが、年齢や社会人歴が進むにつれ、理解度が深まったり、違う角度からみられるようにはなりますね。旅行やグルメは、若いうちはメディアに取り上げられた旬のところに行かなくちゃ!とミーハーな部分があったと思いますが、だんだんそれは変わりますね。自分がいいと思ったところを大切にしたり、自分のテーマに基づいて系統的に楽しんだりするようになります。『やみくも』ではない感じ。価値観が人生とともにできてきたからだと思います」
(ふくろう・47歳・文筆業)


「『もの』を持つことや流行にこだわらなくなったことかな?例えば、人気本や売れている本に対しては、宣伝に踊らされているじゃないかと疑うようになりました。年齢を重ねて、社会の動きが見えてきたことや、本当にいいものに出会いたいという欲がでてきたからかもしれません」
(ME・42歳・企画関係)


お稽古事や学ぶことが楽しみだとするプチいぐどんさんの意見や、数多くの楽しみを体験してきたというまゆみさんの意見は、いろいろな要因から楽しみや楽しみ方が変化してきたメンバーたちの声を集約したような内容です。そのときどきの、自分の想いやスタイルに合った楽しみを探りながら楽しむということだといえます。

「今は全くの『自分流』で楽しんでいます。上手になろうとか”免状”をとろうとかいうことではなく。あくまで『自分が心地良く・自己完結』かな。負担にならず、ちょっぴり頑張るくらいのスタンスで」
(プチいぐどん・45歳・健康管理関係)


「今のほうが情報に惑わされず、楽しみは自己判断で見つけられるようになりました。それに確実にそれを実行する行動力もついたように思います。人生は時を重ねてこそ楽しいですね」
(まゆみ・42歳・外食サービス)


どのように変化してきたかという問いに対して、ただ一人今後のことに触れてくれたすずさんの声をご紹介しておきます。

「これから変わる予感がしています。もういろいろ楽しんできました。次は視点を変えて見直す年齢になったと思います。具体的にはこれからです」
(すず・40歳・会社経営)


最後に、楽しみが仕事に生きているか、という話題にはいっていきたいと思います。

はじめに「楽しみと仕事は無関係」としたメンバーの意見を見てみましょう。

「楽しみを仕事に生かすことは意識していません。楽しみが仕事の場で利益を生み出してしまえば、それはもう楽しみではなくなるのかなと思ったりもします。どうだろう。会社の人との何気ない会話のネタになるくらいかな。でも、私にはこんな楽しみがあると会社の人にオープンにすることって、お互いを理解し合う上で大切だと思います」
(みなみ・29歳・会社員)


「残念ながら今は仕事に結びついてないです。でも、人との会話で話がはずみ、それが今いっしょに行動している友人たちとつながっているので、またどんな時に役たつかわからないとは思っています」
(あみー・47歳・事務職)


「楽しみが仕事に生きている」という意見は半分以上ですが、程度には差があります。仕事と楽しみは直接つながってはいないが、何らかの形でプラスの効果があると語るメンバーたちは、そのプラスの効果こそが仕事で頑張ることのできるパワーの源だとしています。気分転換という役割に加えて、次につながるモチベーションを喚起してくれるのでしょう。

「直接、仕事には生きてこないと思うが、旅行に行く前のワクワク感が私の気分を前向きにさせて、仕事がスムーズに進んでいく気がします」
(ちょこ・30歳・会社員)

「自分にえさ(褒美)をぶらさげて、仕事で投げやりになったり、腐ったりしないように、これ(楽しみ)がある日までとりあえず頑張ろう、と自分を励ましている」
(なら・35歳・会社員)


「当たり前のことですが、楽しいことがある前は楽しみだし、楽しんでるときは幸せだし、終わった後は、さぁまた明日から頑張ろうと思える」
(のく・36歳・医療関係)


「仕事に直接関係はしてないかもしれません。ただ取引先と飲みにいって、前より近しく感じて、仕事が進めやすくなったこともありましたが。ストレスを発散できて、明日の仕事をまた新しい気持ちで迎えられると点では多いに役立っていると思います」
(vivian・40歳・会社員)


「直接的には生きていませんが、時間・空間とも全く別のところに身をおける、オフを持つことで仕事にも集中できるという意味では、生きています」
(ぬらりひょん・45歳・フリーライター)


では、「楽しみが仕事に生きている」という意見はどのようなものでしょうか。
まずカウンセリングやキャリアデザインの勉強や家族とのふれあいが楽しみだというにのえさん。

「対人場面がスムーズになった。人間関係のトラブルが減った。部署の生産性があがるようになった。私自身が日々前向きに仕事できる」
(にのえ・46歳・会社員)


「人脈・アイデア・前向きな気分など遊びで出会ったことがかなりの確率で仕事に影響します。世の中は狭いなと思うことも多く、自分の仕事はフラフラ遊ぶことと社内でも言い切っています」
(こりん・52歳・会社役員)

「冷静に物事を見て、判断できるようになった。問題が発生する予兆をとらえられるようになった。人間関係(コミュニケーション)を円滑にするようつとめるようになった」
(かがみ・41歳・会社員)


「旅行と読書はすべて、仕事に生きています。人と話したり、文章を書いたりするとき、自分の経験から話題が広がることが多いです。体を動かすことは、必ずリフレッシュにつながり、仕事にも良い影響を与えます。ジムでの人間観察も仕事に役立ちます」
(やっこ・42歳・マスコミ勤務)


「生きています、というか、イベント運営という楽しみは仕事そのものです。公私混同するな、とかよく言われますが、私の場合、公私混同しまくりです。お金や機密情報関連の公私混同はダメですが、でも情熱がないといい仕事もできないから、情熱や興味関心の公私混同はいいことだと思ってます」
(くろ・45歳・企業のダイバーシティ推進)


楽しみが仕事に大いに生きているという意見から、仕事上の具体的効果として表れる、さらには、楽しみ=仕事だという意見まで・・・・。
楽しみが仕事に生きている人は、楽しみと仕事の境目がいい意味で曖昧で、仕事と楽しみの距離が非常に近いようです。

働く女性の生活の中で、楽しみは欠くことのできないものですが、楽しみの内容や楽しみ方は人それぞれ。人生のステージによって、楽しみにかける時間や意識も変化します。
その中で、自分にあったものを模索し、楽しもうという姿がみてとれます。楽しむということは、その時々の等身大の自分を見つけようとすることなのかもしれません。

●今回の「いま・未来」会議メンバー
年齢:   29~55歳(20代 4%、30代 23%、40代 62%、50代 11%)
家族環境: シングル34% DINKS34% ワーキングマザー31%