Vol.1

「働く女性は楽しむことに貪欲か?」

Vol.1 

第3号 2007-11-9

働く女性の日常は、さまざまな要素で構成されています。今回は「楽しむ」という面にスポットを当ててみました。いま・未来会議の女性たちは、一体何を、どんな風に楽しみながら、働き、生きているのでしょうか?

というわけで、まずは盛りだくさんな8つの質問を投げかけてみました。Vol.1では以下の3つの質問についての回答をまとめています。
《あなたの現在の楽しみは何ですか》
《それに対してどのくらいの時間とお金をかけていますか?》
《その楽しみは、誰かと一緒に楽しんでいますか? 家族? 友人? その楽しみによって新しい人脈はできましたか?》


一人で複数の楽しみを挙げたメンバーあり、一つの楽しみを深く掘り下げたメンバーありですが、楽しみを8つのカテゴリーに大別して、回答の多いものから紹介します。

まず一番多かったのが「本・映画・音楽・美術」のカテゴリーです。9人が読書をする、映画を見る、音楽を聴く、美術館に行くことを楽しみとしていました。
「欲しい本があればつい買ってしまう。お金のためには本屋に行くのを極力、避けないといけないほどです」
(ぷぅ・42歳・企画開発)


「お気に入りの本を見つけて、時間を忘れて読みふけること」
(ME・42歳・企画関係)


読みたい本を探す過程にも楽しみはあります。書店をぶらぶらして、あ、この本、読んでみたい、と思う。欲しい本が決まっているならば、アマゾンに申し込むのが便利かもしれませんが、本が好きな人は書店で偶然に本と出会うことを楽しみとしています。
また、それにかける時間やお金も読書ならではの特徴があります。連続して長時間ではなく、細切れの時間で読んでいると答えたメンバーがほとんど。少しの時間でも楽しむ、通勤時間を利用するなど。かける金額も図書館を利用するので無料という人から、最高でも1万円と金額の幅も小さいです。
一方、映画やコンサートは自分がスケジュールをあわせて足を運ばなくてはならない分、制限があるものの、創意工夫で観賞回数を増やす人も。
「できるだけ毎週水曜日のレディースデーに行くようにしています。あと、毎月1日も1000円で見られるので、行ける時は見に行きます」
(アンジー・52歳・事務)


次に回答が集中したのは「旅行」で、9人が答えました。
読書と同じで、旅行することそのものはもちろん、旅行のビフォー・アフターも楽しみとなるようです。
「旅を企画すること。いろいろなタイプの旅行を企画し、準備し、実施し、記録することを趣味としています」
(ふくろう・47歳・文筆業)


旅行の回数は海外と国内ではっきりと分かれ、頻度を答えた人では全員「海外は1年に1回」派でした。国内は1年に2~3回、2~3か月に1回という意見。
金額は海外旅行に関しては、かなりの高額。ボーナス1回分とか、20~30万円というまとまった額ばかりでした。
旅をともに楽しむ相手は、家族・友人・恋人という順ですが、一人旅ならではの楽しみを見出しているメンバーもいます。
「一人で旅行にいくと、その時だけの出会いですが、いろんな出会いがあって楽しいです」
(やっこ・42歳・マスコミ)


3番目に多いカテゴリーが「人と交わる」。その中でも、こりんさんやあみーさんのように食・飲を通じて交流する方が目立ちます。
「メンバーを変えて楽しむワインパーティ(家で・外で)」
(こりん・52歳・会社役員)


「気の合う友人たちからの”おすすめのお店”のお誘い。季節のものを、おいしいお酒でいただく。大いに笑い、いろんな情報をもらい楽しい時間をすごす」
(あみー・47歳・事務)

純粋においしい物を求める人もいますが、おいしい食事が家族や友人とのコミュニケーションに欠かせないのでしょう。
飲食以外では、「後輩とのカラオケ」(ブラック・45歳・役員秘書)とか、「PCやモバイル端末からのSNSを使って、会ったことはないけど同じような趣味の人とのコミュニケーション」(みなみ・29歳・会社員)がありました。
さらにブラックさんは、「仕事では見せない部分をお互い知ることができた」と言います。
このカテゴリーではもちろん、ひとりで楽しむという答えはありませんが、「その飲み会に友人が友人を連れてきて、新しい知り合いができることもあります」(vivian・40歳・会社員)というように、今まで知らない人と知りあえるとか、すでに知っている人の未知の部分を発見できる、まさにそれが楽しみなのでしょう。

次のカテゴリーは、「体を動かす」です。
程度としては、「軽い運動」から「しっかり鍛える」のレベルまでありますが、今の流行でしょうか、ヨガが多数派。その次に水泳、ジムと続きます。ダンス、登山、筋トレもあります。
金額は、スポーツクラブやヨガスタジオの代金を答えたメンバーがほとんど。中には、こんなつわものもいます。金額も頻度もダントツ。
「週1回の練習会(1時間に2000メートル程度泳ぐ)があり、これに耐えられるよう、他の日にプールに通っています。これが、週に3~4日、それぞれ1時間あります。スポーツクラブの会費が約14万円、大会出場費用とマスターズ登録料が1万2000円、水着の年間消費が3万円、計18万2000円ですね。自分で試算してみてびっくり・・・」
(ぬらりひょん・45歳・フリーライター)


誰と楽しむかという点については、このカテゴリーほど「ひとりで」という傾向が顕著だったものはありません。
「一人で自分と向き合う時間は貴重で楽しみです」
(エピムラ・44歳・教師)

一人で楽しむというよりは、ひとりを楽しむことを求めるのも、働く女性の横顔なのでしょう。

「学ぶ・習う」というカテゴリーでは、おけいこ事から資格取得まで内容はいろいろ。 カウンセリングやキャリアデザインを学んでいる、にのえさんは、この楽しみを「家庭・仕事に続く第3の場での成長」(46歳・会社員)と位置付けています。
よこの会で実施している「文章講座」を挙げたまゆみさんは、「学生時代とは深みの違う学び、鍛えられる喜びを感じています」)(42歳・外食サービス)と学ぶ楽しさを語っています。
「義太夫節(=人形浄瑠璃の語りの部分)と三味線(細棹)を、プロの先生に習っています」(ふくろう・47歳・文筆業)や、「JAZZ piano を習いはじめて1年。発表会でドラム・ベースとセッションをしていただいて1曲やります。うれしいなあ、セッションをするのが楽しみ」(プチいぐどん・51歳・健康管理関係)など、さすがいま・未来会議、みなさんいろいろ楽しんでいると、感心しきり。

また、このカテゴリーでは、誰と楽しむかということに関しては、当然ながらおけいこの仲間が挙がっていますが、教えていただく先生を人脈と答えた人もいました。 「同時にスクールに通い始めた仲間とはビギナー時代から同じ壁にぶつかりながら成長してきましたので、年代に差はありますが、小中高の同級生のように心が許せます」(すず・40歳・会社経営)
知り合いや知人ではなく、このカテゴリーでは「仲間」という呼称が出てきたのが特徴で、同じ目的を持つ同士と楽しむという側面が見えます。

そのほか、「自然と親しむ」「家族とのふれあい」「動物や花を育てる」の3つのカテゴリーがあります。
猫とのふれあいを挙げた、にのえさんは「とろけそうに癒やされます」と書いていますが、このカテゴリーではじめて、「癒やし」「安らぎ」という言葉が出てきました。一般的に男女を問わず昨今の働く人が求めていると思われる、癒やしや安らぎを楽しみとしているメンバーが意外と少ないのが驚きでした。
癒やし・安らぎ系で、「エステやネイルサロンなど美の追求」と「リラクゼーション」は、さらに少数意見となりました。

それ以下の少数あるいは一人のメンバーだけが楽しみとして挙げたものは、「妊婦ライフ」「DIY・手作り」「サッカー観戦」「同業者とのネットワーキング」「フェミニズムの活動」「ドライブ」・・・。

最後に今回のトピックで一番の変わり種として、ぷぅさんの「バードウォッチング」を紹介します。ぷぅさんは、「休みの日で空いてる日があればいつでも飛んでいきたい!」と話します。
「野鳥が姿を見せるのは午前中だけ。それを見に行くのにお金はほとんどかからない。交通費が0~1000円まで。お弁当代を入れても2000円あれば足りる。野鳥そのものが姿を見せない時期にはあまり行きませんが、今月は行くぞ!他に、3か月に1度くらい、バードウォッチング専門のツアー会社のツアーに参加しています。今のところ、日帰りツアーしか参加できてないのだけどそれでも1日7000円くらいかな。ただし、お泊りのものに参加すれば北海道や沖縄、はてはオーストラリアや南米ツアーまであるので、時間があればいくらでもかけられます。最大30万円近いものもありますよ。く~、休みが欲しい!」
投入する時間もお金もさることながら、情熱がすごい。

次号では、「なぜそれを楽しいと思うのか?」を探りたいと思います。何が彼女たちの原動力となっているのでしょうか。そして、「楽しむことで自分にどんな変化があったのか」もお伝えします。

<次回に続く>