Vol.2

「女性の政治参画、現状をどう思う?」

Vol.2 

第2号 2007-10-12

2007年の男女共同参画白書によると、国会議員の女性比率(2006年、2院制の場合は下院)は、12カ国の国際比較でワースト2位の9.4%。最下位のマレーシア(8.9%)とほとんど変わりません。トップのスウェーデン(47.3%)をはじめ、欧米各国に大きく水をあけられているうえ、シンガポール(21.2%)、フィリピン(15.3%)、韓国(13.4%)といったアジア各国より低率です。

「いま・未来」会議のメンバーに「女性の政治家は増えたほうがいいと思いますか」という質問を投げかけてみました。その結果は、「増えたほうがいい」が約9割。圧倒的でした。残りの1割には無回答も含まれ、「増えるのがいいとは思わない」は少数です。

「増えるのがいいと思わない」というメンバーの理由も、
「性別を問わず、まともな政治家が増えればいい」
(まりりん・42歳・会社員)

と、女性の政治家の増加を否定するものではありません。

「増えたほうがいい」理由として、当然ながら挙がったのは「人口の半分は女性だから」でした。

「人口の男女比と同じくらいになれば良いのではと思う」
(みなみ・29歳・ソフトウェア開発)


「人口の約半数は女性。女性が日々体験している生活の代弁者は必要だと思う」
(エビムラ・44歳・教職員)


男性中心で動く現在の政治に対する疑問や異議、女性の視点の必要性を訴える意見も数多く寄せられました。

「政治家は女性に関する施策を大きく左右するだけに、男性に牛耳られっぱなしの現状では、本当の意味で女性のためになる制度が望めない。特に、地方自治体の男性議員のレベルの低さにはあきれる」
(みーあきゃっと・38歳・マスコミ)


「日本の重要な政策決定に、ジェンダーイコーリティの視点を入れたい」
(ふくろう・47歳・文筆業)


「女性でなければ分からないことも多い。少なくとも政治家が『女性は産む機械』などと発言することはないと思う」
(あみー・47歳・事務職)


「男性と女性は基本的に違う発想、視点があると思う。人数が極端に少ないと、その発想も日の目を見る機会が減る」
(ブラック・45歳・役員秘書)


一方、「女性政治家の増加」には賛成しつつ、「単に増えればいいというものではない」との意見もあります。

「男性政治家と変わらない考え方の人が増えたのでは意味がない。お金にきれいで、一消費者、弱者、女性の立場から政治を行える女性が増えてほしい」
(ふにゃらん・49歳・会社員)


「芸能界、TV人気、二世議員の出馬傾向はよくない」
(ナナぽん・42歳・事務職)


「単に女性を増やしたい、という考えで担ぎ出されるのはどうかと思う。また、『出産・育児』というキーワードでひとくくりにした起用はやめてほしい」
(けろけろ・44歳・フリーアナウンサー)


「女性が増える」だけではなく、女性の多様な意見が汲み上げられる政治を望んでいる人が多いことが分かります。また、男性、女性政治家を問わず、「世襲議員」に批判的な意見は、上記以外にもありました。

今回、「いま・未来」会議メンバーには、投票行動についても聞いてみました。「投票の際、『女性であること』が支持理由の一つになるか」。この質問に対しては、回答が分かれました。「なる」が50%。「ならない」が38%。そのほかは、「状況によって変わる」という内容の意見です。「女性は女性候補を支持する」という単純な構図でないことが分かります。

「支持理由の一つになる」と答えた人の意見は

「一人でも多く、女性を政治の現場に送り込みたいから。ただし政党は考慮する」
(ぬらりひょん・45歳・フリーライター)

「女性議員の数を増やす。『数の力』は大きい」
(マリー・55歳・小売業)


「応援票という意味もある」
(fmisa・39歳・事務職)


一方、「理由にならない」と答えた人の意見は

「その人の考えに投票するので、男女は関係ない」
(あつべえ・42歳・営業事務)


「『女の敵は女』ということもあるように、単に女性であるだけでは支持しない」
(みーあきゃっと・38歳・マスコミ)


「やはり、支援母体などのほうを優先する」
(けろけろ・44歳・フリーアナウンサー)


などです。ただ、「理由になる」「理由にならない」のどちらの回答でも、「女性であること」を絶対的な支持理由としている意見は見当たりません。当然ながら皆、候補者の政策や人柄、政党など、さまざまな理由を考慮して投票しています。「候補が女性であること」に対する意識の濃淡が、上記のような数字として表れたといえるでしょう。

「女性の政治家が増えれば、そこからいろいろと変わっていくと思うので、支持するようにはしています。けれど、女性だからといって、特に(女性のことを)理解できたり、女性の声を聞くとは限らないと思っています」
(ころん・46歳・講師)


「女性ということで他の候補者より気にはなりますが、女性だから支持ということではなく、やはりその人を見ると思います」
(のく・36歳・医療関係)


そもそも、自分の選挙区に女性候補が一人もいない、ということが多いこの国の選挙。安倍首相の退陣で「総選挙は近い」ともいわれますが、次の選挙で立候補者の顔ぶれがどうなるのか、気になるところですね。
次回は、このテーマの最終回。女性の政治参画の現状や、「働く女性」にかかわる政治的課題を、「いま・未来」会議のメンバーがどう捉えているのか、お伝えしたいと思います。

 

<次回に続く>